裁判所とは

Posted by Someone on December 3, 2009  •  Comments (0)

裁判所(さいばんしょ)とは、司法権を行使する機関若しくは官署又はその集合体をいう。講学上は、「国法上の裁判所」「訴訟法上の裁判所」「官署としての裁判所」とが区別され、法令においてはいずれかの意味で用いられている。日本では、1890年に公布された裁判所構成法(明治23年法律第6号)から、「裁判所」が一般的な呼称になった。それ以前の同様の裁判機関は、時代により様々に異なる呼称を持つ。

日本国憲法下の裁判所

通常裁判所

日本国憲法においては、司法権は、原則として最高裁判所およびその系列の裁判所に帰属するとされている(76条1項)。

  • 最高裁判所(東京)
  • 下級裁判所(最高裁判所以外の裁判所の総称)
    • 高等裁判所(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・高松・広島・福岡に設置)
      • 地方裁判所(各都道府県庁所在地+函館・旭川・釧路)
        • 簡易裁判所(438庁)
      • 家庭裁判所(地方裁判所所在地と同じ)
      • 知的財産高等裁判所

特別裁判所

日本国憲法においては、原則として、最高裁判所の系列に属しない特別裁判所(行政裁判所、軍法会議など)を設置することはできない(76条2項)。しかし、憲法上の例外として、以下の事項については通常裁判所とは異なる機関が裁判を行うこととされている。司法の項目も参照。

裁判官弾劾裁判所(憲法64条)
両議院の国会議員が裁判員となり、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判する。国会からは独立した機関である。
議員の資格争訟の裁判(憲法第55条)
国会議員たりうる資格は公職選挙法で定められているが、ある国会議員についてその資格の有無が問題となった場合には、当該議員の所属する院が裁判権を有する。

大日本帝国憲法(旧憲法)下の裁判所

  • 大審院
    • 控訴院
      • 刑事地方裁判所
      • 民事地方裁判所
        • 区裁判所
  • 皇室裁判所
  • 行政裁判所
  • 軍法会議

旧外地の裁判所

  • 高等法院
    • 覆審法院
      • 地方法院

裁判所職員

裁判所に勤務する者を裁判所職員といい、主なものとして以下の種類がある(詳しくは、裁判所職員の項目を参照)。

  • 裁判官(最高裁判所長官、最高裁判所判事、高等裁判所長官、判事、判事補、簡易裁判所判事)
  • 裁判所書記官
  • 裁判所調査官
  • 裁判所事務官
  • 廷吏
  • 裁判所速記官
  • 執行官

高等裁判所

Posted by Someone on December 3, 2009  •  Comments (0)

高等裁判所(こうとう さいばんしょ)は、裁判所法により設置されている下級裁判所の中で最上位の裁判所である。高裁(こうさい)の略称がある。

本庁は東京都、大阪市、名古屋市、広島市、福岡市、仙台市、札幌市、高松市の8箇所に設置されており、必要に応じて各本庁管内に支部(名古屋高等裁判所管内の金沢市(名古屋高等裁判所金沢支部、以下呼称はこの例による)、広島高等裁判所管内の岡山市、松江市、福岡高等裁判所管内の宮崎市、那覇市、仙台高等裁判所管内の秋田市)が設置されている。

また、2005年4月より、知的財産に関する係争について専門的に取り扱うための知的財産高等裁判所が東京高等裁判所の「特別の支部」として設置された。

高等裁判所の長たる裁判官は高等裁判所長官といい(裁判所法5条2項)、管内の司法行政上の事務を統括している。

裁判権

高等裁判所は、以下の事項について裁判権を有する。

  • 裁判所法第16条各号で規定されるもの
    • 地方裁判所の第一審判決、家庭裁判所の判決及び簡易裁判所の刑事に関する判決に対する控訴
    • 地方裁判所及び家庭裁判所の決定及び命令に対する抗告並びに簡易裁判所の刑事に関する決定及び命令に対する抗告
    • 刑事に関するものを除いて、地方裁判所の第二審(控訴審)判決及び簡易裁判所の判決に対する上告
    • 内乱、内乱予備、内乱陰謀、内乱等幇助の罪に係る訴訟の第一審
  • 裁判所法第17条による、他の法律において特に定める権限
    • 人身保護法第4条の人身保護請求の第一審(地裁に請求することも可)
    • 公職選挙法第15章「争訟」(第203, 204, 207, 208, 210, 211, 217条)で規定される、選挙に関する行政訴訟の第一審(一部東京高等裁判所の専属管轄)
    • 最高裁判所裁判官国民審査法で規定する審査に関する行政訴訟の第一審(東京高等裁判所)
    • 日本国憲法の改正手続に関する法律で規定する投票無効訴訟の第一審(東京高等裁判所)
    • 独占禁止法第85条に規定される、独占禁止にかかる訴訟の第一審(東京高等裁判所)
    • 特許法第178条などで規定される特許庁の審決及び再審の却下の決定に対する第一審(東京高等裁判所)
    • 海難審判法第44条で規定される、海難審判所の裁決に対する訴訟の第一審(東京高等裁判所)
    • 電波法及びそれに基づく命令の規定による総務大臣の処分に対する訴えの第一審(東京高等裁判所)
    • 弁護士法16条、61条で規定する弁護士登録若しくは登録換えの請求の進達の拒絶の裁決又は懲戒処分の裁決(日弁連が行った場合は処分)に対する取消訴訟の第一審(東京高等裁判所)
    • 地方自治法第245条の8で規定する各大臣・都道府県知事による法定受託事務の代執行訴訟の第一審
    • 地方自治法第251条の5、第252条で規定する国・都道府県の関与に関する訴えの第一審
    • 逃走犯罪人引渡法に規定する逃走犯罪人引渡に関する裁判(東京高等裁判所)

また、上記の事項のうち、知的財産高等裁判所の取り扱う事項は次の通りである。

  • 知的財産高等裁判所設置法第2条各号で規定されるもの
    • 特許権、実用新案権、意匠権、商標権、回路配置利用権、著作者の権利、出版権、著作隣接権若しくは育成者権に関する訴え又は不正競争(不正競争防止法第2条第1項に規定する不正競争)による営業上の利益の侵害に係る訴えについての地方裁判所の第一審判決に対する控訴で審理に専門的な知見を要するもの
    • 特許法第178条第1項、実用新案法第47条第1項、意匠法第59条第1項又は商標法第63条第1項などで規定される特許庁の審決及び再審の却下の決定に対する訴え
    • 上記以外で、主要な争点の審理に知的財産に関する専門的な知見を要する事件
    • 上記の訴訟事件と口頭弁論を併合して審理されるべき訴訟事件